見直しの前と後の規則と、中高齢寡婦加算の率
2028年4月1日を境に、遺族厚生年金の規則がどう変わるかを条番号つきで並べます。率の表は条文の全区分です。
見直しの規定は 2026年10月4日 の時点で未施行の法律です (施行は2028年4月1日)。施行までに改正されると、判定が変わります。 所得による支給停止の基準額などを定める政令は、まだ出ていません。
同じ人の例で、受け取れる期間を比べる
例: 子のいない35歳の配偶者が2028年4月以後に配偶者を亡くした場合。
見直し前の規則 妻: 期間の定めなし
見直し前の規則 夫: 55歳未満なので遺族に当たらない
見直し後の規則 妻・夫とも: 亡くなった日 (左の点) から65歳まで。5年の後は所得で支給停止を判定
- 5年を経過 (基準日)
- 65歳
- 新しい規則の遺族厚生年金。本来の額に4分の1を加算 (62条1項)、加算は65歳まで続く
- 5年の後: 前年の所得が基準額を超えると、超えた額に応じて停止 (65条)
- 見直し前の規則
規則の対照表
左に線が付いた欄が、見直しで変わるところです。
| 項目 | 見直し前 | 見直し後 (2028年4月1日から) |
|---|---|---|
| 遺族になる配偶者 | 妻は年齢の要件なし。夫は死亡の当時55歳以上で、60歳まで支給停止 (遺族基礎年金を受ける間を除く)見直し前の厚生年金保険法 59条1項1号・65条の2 | 妻・夫とも年齢の要件なし。死亡の当時60歳未満の配偶者は、生計を同じくしていれば遺族になる厚生年金保険法 59条2項 |
| 60歳未満で、子の遺族基礎年金を受けない配偶者 | 妻: 30歳未満なら5年を経過したときに失権。30歳以上は期間の定めなし見直し前の厚生年金保険法 63条1項5号 | 本来の額にその4分の1を加算 (加算に期限はなく、65歳まで)。受給権を取得した日から5年を経過した日の翌月分から、前年の所得で支給停止を判定厚生年金保険法 62条1項・65条1項 |
| 5年の後 | (5年の規定は30歳未満の妻だけ。失権)見直し前の厚生年金保険法 63条1項5号 | 前年の所得が第一所得基準額を超える分の3分の1 (第二所得基準額を超える分は2分の1) を停止。基準額以下なら停止なし。額は政令で決まる (未制定)厚生年金保険法 65条1項・2項 |
| 終わる日 | 婚姻などの事由がなければ続く (30歳未満の妻の5年を除く)見直し前の厚生年金保険法 63条1項 | 65歳に達したとき、老齢厚生年金の受給権を取得したとき、全部の支給停止が2年続いたときに消滅厚生年金保険法 63条2項 |
| 子の遺族基礎年金を受ける間 | 遺族厚生年金も受ける | 変わらない。遺族基礎年金が60歳に達する日前になくなると、その日から5年を数える厚生年金保険法 62条1項・65条1項3号 |
| 死亡の当時60歳以上の配偶者 | 期間の定めなし | 期間の定めなし (5年の規則の対象外)厚生年金保険法 62条1項 |
| 生年月日の区切り (妻) | なし | 2048年3月31日までに夫が亡くなった場合、新しい規則の妻は1989年4月2日以後に生まれた人に限る (夫には区切りなし)改正法 附則15条1項 |
| 中高齢寡婦加算 | 死亡の当時40歳以上65歳未満の妻などに、遺族基礎年金の額の4分の3を加算見直し前の厚生年金保険法 62条1項 | 亡くなった日の区分の率 (1.000〜0.038) を掛けて続く。2053年4月1日より後の死亡では加算なし改正法 附則15条2項・附則別表第一 |
| 2028年4月1日より前の死亡 | — | 遺族の範囲・失権・支給停止は、見直し前の規則のまま改正法 附則14条2項 |
中高齢寡婦加算に掛ける率 (26区分)
見直し前の62条の加算 (遺族基礎年金の額の4分の3) に、亡くなった日(支給すべき事由が生じた日) の区分の率を掛けます。区分は毎年4月2日から翌年4月1日まで。2028年4月1日以前の1.000から、25段階で0.038まで下がり、2053年4月1日より後の死亡では加算がありません。
率は条文の表のとおり (小数第3位まで)。26分の25、26分の24…26分の1を丸めた値に一致します。加算の条件 (死亡の当時40歳以上65歳未満など) は変わりません。
| 段階 | 亡くなった日 | 率 |
|---|---|---|
| 縮小前 | 2028年4月1日以前令和10年4月1日以前 | 1.000 |
| 1 | 2028年4月2日〜2029年4月1日令和10年4月2日〜令和11年4月1日 | 0.962 |
| 2 | 2029年4月2日〜2030年4月1日令和11年4月2日〜令和12年4月1日 | 0.923 |
| 3 | 2030年4月2日〜2031年4月1日令和12年4月2日〜令和13年4月1日 | 0.885 |
| 4 | 2031年4月2日〜2032年4月1日令和13年4月2日〜令和14年4月1日 | 0.846 |
| 5 | 2032年4月2日〜2033年4月1日令和14年4月2日〜令和15年4月1日 | 0.808 |
| 6 | 2033年4月2日〜2034年4月1日令和15年4月2日〜令和16年4月1日 | 0.769 |
| 7 | 2034年4月2日〜2035年4月1日令和16年4月2日〜令和17年4月1日 | 0.731 |
| 8 | 2035年4月2日〜2036年4月1日令和17年4月2日〜令和18年4月1日 | 0.692 |
| 9 | 2036年4月2日〜2037年4月1日令和18年4月2日〜令和19年4月1日 | 0.654 |
| 10 | 2037年4月2日〜2038年4月1日令和19年4月2日〜令和20年4月1日 | 0.615 |
| 11 | 2038年4月2日〜2039年4月1日令和20年4月2日〜令和21年4月1日 | 0.577 |
| 12 | 2039年4月2日〜2040年4月1日令和21年4月2日〜令和22年4月1日 | 0.538 |
| 13 | 2040年4月2日〜2041年4月1日令和22年4月2日〜令和23年4月1日 | 0.500 |
| 14 | 2041年4月2日〜2042年4月1日令和23年4月2日〜令和24年4月1日 | 0.462 |
| 15 | 2042年4月2日〜2043年4月1日令和24年4月2日〜令和25年4月1日 | 0.423 |
| 16 | 2043年4月2日〜2044年4月1日令和25年4月2日〜令和26年4月1日 | 0.385 |
| 17 | 2044年4月2日〜2045年4月1日令和26年4月2日〜令和27年4月1日 | 0.346 |
| 18 | 2045年4月2日〜2046年4月1日令和27年4月2日〜令和28年4月1日 | 0.308 |
| 19 | 2046年4月2日〜2047年4月1日令和28年4月2日〜令和29年4月1日 | 0.269 |
| 20 | 2047年4月2日〜2048年4月1日令和29年4月2日〜令和30年4月1日 | 0.231 |
| 21 | 2048年4月2日〜2049年4月1日令和30年4月2日〜令和31年4月1日 | 0.192 |
| 22 | 2049年4月2日〜2050年4月1日令和31年4月2日〜令和32年4月1日 | 0.154 |
| 23 | 2050年4月2日〜2051年4月1日令和32年4月2日〜令和33年4月1日 | 0.115 |
| 24 | 2051年4月2日〜2052年4月1日令和33年4月2日〜令和34年4月1日 | 0.077 |
| 25 | 2052年4月2日〜2053年4月1日令和34年4月2日〜令和35年4月1日 | 0.038 |